転職しようと思っても最初につまづくのが職務経歴書の書き方です。
決まったフォーマットがない分、自由に書けますが、それだけに書き方に困ります。
そこで人事担当者の目に止まるような転職をうまく進めるための職務経歴書の書き方を紹介します。
経歴は過去から?現在から?正しいフォーマットは?
職務経歴書の経歴には現在3つの書き方があります。
1.編年体形式
1つは過去から時系列に沿ってこれまでの経歴や業務内容を書く方法です。
これまで辿ってきたことが時系列で分かりやすいメリットがあります。
ただし、この形式はキャリアの初期が一番上に来るため記憶に残りやすく、最新の経歴をアピールするにはやや不満が残ります。
最新の成果をアピールしたいという方は次に紹介する逆編年体形式がおすすめです。
2.逆編年体形式
経歴や業務内容を現在から過去にさかのぼって書く方法です。
直近の成果をアピールしたい人はこちらが向いています。
3.キャリア形式
編年体でも逆編年体でもないもう一つの方法はキャリア形式です。
これは業務内容でプロジェクトごとに内容が区切れる場合に向いている形式です。
プロジェクトごとにどんな業務を担当したのか、自分の役割や取り組んだことを明記して、どれだけ成果に貢献できたのかをアピールすることが大切です。
職務経歴書の書き方のポイント
学生時代の就職活動ではおもにエントリーシートが使われるので、初めて転職活動する方はおそらく職務経歴書を初めて書くことになると思います。
ネットで検索すればテンプレートや書き方の見本みたいなものがたくさん出てきますが、いざ自分の経歴を書こうと思うと、なかなか上手いこと書けなくなります。
そこで職務経歴書の書き方のポイントについていくつか紹介します。
分かりやすく書く
ついやりがちなのが、自分の業界では当たり前の用語、社内でしか通用しない用語を使って書いてしまうことです。
長年その会社で仕事していると当たり前になりすぎて、誰でも知ってるだろうと勘違いしてしまいがちです。
職務経歴書を書く場合は、相手が小学6年生ぐらいだと思って分かりやすく書くことを心がけましょう。
また意外と忘れがちなのが、主語と述語、いつ、誰が、どこで、どのように、なぜ、などの5W1Hです。
知らない人が読んでも理解できるのか何度も読み返したり、他の人に読んでもらうのもよいでしょう。
数値化・客観的に書く
どんな仕事をこれまでしてきたのかを他人に分かりやすく伝えるには数値化は欠かせません。
「たくさん」「多い」などの抽象的な言葉は使わずに、具体的な数字で表現するようにしましょう。
抽象的な言葉ばかり使う人は「数字感覚がない人」と見られてマイナス評価の対象になってしまいます。
ただし、「売上1000万上げました!」と書いても、相手にはそれが何と比較して多いのか少ないのか判断できません。
相場はどのくらいなのか?その数字は何と比べて凄いのか?などが分からないと相手には伝わりません。
比較の対象としては、「○人の中で1位」など第三者と比べるか、「過去○年の中で1番」など過去の実績と比べる方法があります。
相手が求める能力、人材を意識して書く
その会社が営業部員を求めているなら、前職での営業での経験をアピールした方がよいでしょう。
他の部署での経験をいくらアピールしても、会社側からしたら「で、営業はできるのか?」という疑問がなかなか解消されません。
前職での経験を入社後の再現できるのか?それが知りたいので、会社側がどんな人材を求めているのかを意識して職務経歴書を書いた方がよいでしょう。
努力の結果をストーリーとして書く
見本はプロジェクトXです。
大きな試練が途中に訪れて挫折する寸前だったけど、ある時何かがきっかけでうまくいき、最終的に大きな成果が出せた、というお馴染みのストーリーです。
もし前職で大きな成果が残せたなら、ストーリー仕立てで書くと相手にも伝わりやすくなります。
途中、どんな工夫や努力、取り組みをしてきたのか、それによりあなたの問題解決能力を見ようとしています。
もちろん、たまたま運がよかったから、ということもあるでしょうが、それでは説得力がないので、嘘をつかない程度にストーリーにするとよいでしょう。
2枚にこだわらない
職務経歴書というと、どんな見本やテンプレートでもたいていA4用紙2枚が普通です。
そのため、もっと経歴を書いてアピールしたいのに、なくなくその部分をカットした人もいるかもしれません。
でも別に2枚にこだわる必要がありません。もちろん長過ぎると読む相手も大変ですが、3~4枚程度なら全然OKです。
無理に2枚に収めようと考えなくても大丈夫です。
ちなみに短すぎて2枚も書けないよ、という方はさすがに1枚では短いのでもう少し頑張りましょう(笑)
会社側は職務経歴書をどう見るか?
会社の採用担当者は応募者の職務経歴書をどのように見ているのでしょうか?
求人の背景にはその会社の事業戦略があります。
もう少し事業を伸ばしたいけど人手が足りない、即戦力が欲しいなどの理由から自社にマッチする人材を採用したいと思っています。
それゆえ、職務経歴書の書き方としては会社の求める人材像に寄せた書き方にしないといけません。
採用担当者は、
・当社でやっていけるだけのスキルがあるか?
・今までの経歴でどのような強みを持っているのか?
・社内の人間とうまくやっていけるだけの人間性があるか?
・仕事に取り組む意欲や熱意、向上心はあるか?
などを細かく見ています。
求人情報や企業のホームページから、会社側の意図を推測し、それに沿う形で書くとよいでしょう。
なお、職務経歴書は面接の際のツッコミポイントです。
職務経歴書を見ながらさまざまな質問を投げかけてくるでしょう。
逆に考えれば、職務経歴書にあらかじめツッコミポイントを用意しておくというやり方もあります。
相手がそれにハマって質問してくれたら、用意しておいた回答を話すことができます。
だからキレイに書きすぎてツッコミポイントがないのも逆にスマートすぎて印象が残りません。
相手が思わず「えっ?これってどういうことなの?」とツッコミしてしまうようなことをわざと書いておくのも一つの戦略ですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?職務経歴書の書き方のコツや、採用担当者がどう見ているか、というポイントについて紹介しました。
もし書き方に自信がない場合はどうするべきか?こういう時こそ頼りになるのが転職エージェントです。
彼らは転職のプロなので、職務経歴書を添削してもらうことができます。
彼らのツッコミにうまく答えられない箇所があれば、それは面接の本番でも同じことが起こりえます。
事前に問題点を把握しておくためにも、転職エージェントにサポートしてもらうのは大切です。