専門看護師とは?資格のとり方とメリット
専門看護師とはどういった資格なのでしょうか。
取得するための条件は?どんなメリットがあるの?
など看護師として働く方や、これから看護師として働きたい方はぜひ参考にしてください。
専門看護師とは?
100万人以上の方が就業している看護師の中でも、専門看護師は約2200人しかいません。
そんな専門看護師ですが、日本看護協会では
「専門看護師制度は、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師を社会に送り出すことにより、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかることを目的としています。」
としています。
役割は多岐にわたり、下記のようになります。
1.実践
個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
2.相談
看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
3.調整
必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
4.倫理調整
個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。
5.教育
看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。
6.研究
専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。
このように、保健医療福祉や看護学の向上にも貢献することが目的とされていることがわかると思います。
専門看護師になる方法は?
専門看護師になるにはいくつかの条件を満たす必要があります。
1.看護師の資格を保有していること
2.看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得していること
3.実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修であること
上記3つをクリアした時点で、認定審査(書類審査と筆記試験)を受けることができます。
基本的な流れとしては、
看護師の資格を取得した後、現場で5年以上の経験を積みます。
専門看護分野において3年以上は必要になり、その分野の専門看護師として大学院に入学し2年間教育を受けます。
大学院は対応している分野が異なりますので注意が必要です。
詳しくは日本看護協会のホームページをご確認ください。
ここで問題になるのが、働きながら大学院に入れるかどうかです。
単刀直入に言うと、非常に厳しいため休職・退職する方がほとんどです。
勤務先の病院がサポートしてくれるケースもありますので、その場合は非常勤で働きながら通うこともあります。
そして大学院卒業後に、認定審査を申請し実施、合格すれば晴れて資格が取得できます。
専門看護師の資格は5年ごとに更新審査を行う必要があります。
専門看護師になるメリット
専門看護師のメリットは、特定の看護分野のスペシャリストとして活躍できることです。
臨床だけでなく、教育や地域社会を含めた活動も任されるようになるため、やりがいを感じることができます。
もちろん職場によっては大きくキャリアアップになり、給料アップになるでしょう。
いかがだったでしょうか?
専門看護師になるには非常にハードルが高いですが、
全国に約2200人しかいない特別な存在としての仕事が可能になります。
ぜひ専門看護師に挑戦してみてください。