転職で自己分析すべきという話をよく聞きますが、自己分析ってどうやるべきなんでしょうか?
実はしっかり自己分析をしなかったせいで入社後に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチが起こりがちです。
実は求職者の中には「自分がやりたいことが分からない」という方も多くいます。
そこで自己分析は何のため行うのか、また正しい自己分析のやり方について紹介します。
転職でなぜ自己分析する必要があるのか?
自己分析という言葉は大学生のときの就職活動で誰しも聞いたことがあるはずです。
でも就職活動と違って転職活動ではこれまでの実務経験が加味されてきます。
そこでなぜ自己分析する必要があるのかまとめてみます。
1.文字に書き起こすことに意味がある
自分がやりたいことを明確にするには、これまで経験してきたことを具体的に文字に起こすのが一番です。
どんな小さいことでもいいから経験したこと、学んだこと、不満のある点などを書いていきます。
大事なのは頭の中でモヤモヤと考えるのではなく、手を動かして文字に起こしてみることです。
言語化することでモヤモヤと考えていたことが明確になります。
2.転職する理由、志望動機を明確にする
これまでの人生経験や実務経験を全て書き出すとこれまで自分の歩んできた人生がはっきりします。
面接では「なぜ転職しようと思ったのか」「なぜこの会社に入りたいのか」が問われます。
何となくでは通用しません。
そのためにもこれまでの職歴などを振り返るきっかけとして自己分析は欠かせません。
3.自分が納得するため
自分が納得しない理由を伝えても相手も納得しないでしょう。
厳しい質問をされたら答えに詰まってしまうかもしれません。
そのためにはまず自分がとことん納得する理由を見つける必要があります。
その答えを見つけるためにも、書き出した内容を何度も読み返してみましょう。
正しい自己分析のやり方とは?
自己分析については一部すでに触れましたが、自分のこれまでの人生経験や実務経験を棚卸ししていきます。
仕事とそれ以外で分けて考えてみます。
実務経験の棚卸し
・これまで経験した仕事について、どんな内容の仕事をしたのか?
・どんなトラブルや壁にぶつかり、どうやってそれを乗り越えたのか?
・もっとも思い出深い仕事は何か?もっとも嬉しかった仕事は?
・仕事をとおしてどんなスキルを得たのか?
・身につけたスキルによってどんな恩恵を会社にもたらしたか?
・スキルを身につける上でどんな努力をしたのか?
・仕事を通じて周りとどんなコミュニケーションをとってきたか?
・コミュニケーションで悩んだこと、学んだことは?
・仕事であげた具体的な実績はあるか?
・その実績を上げるために工夫したことは?壁をどうやって乗り越えたか
人生経験の棚卸し
・趣味も含めて他の人よりも深い知識を持っていることはあるか?
・普段どうやってその知識を得ているのか?
・他の人から褒められたことがあるか?
・プライベートで直面した困難をどうやって乗り越えたか?
・これまで一番思い出深い出来事、嬉しかった出来事は?
・学生時代などリーダーとしてみんなをまとめたことは?
・人間関係で苦労したことはあるか?
・毎日続けている習慣や努力していることはあるか?
・自分の周りにどんな人脈があるか?
これらを全て書き出してみましょう。これは後で職務経歴書を書く時の参考にもなります。
転職の自己分析がうまく出来ない時は?
そうは言ってもなかなか出てこないよ・・・という方もいるかもしれません。
そこで自己分析に苦戦する方のためにいくつかヒントを紹介します。
うまく言語化できない時のヒント
自分の強みをうまく言語化できないときは、考えるヒントとして、リクナビが提供している自己分析のための「仕事に活かせる力」のキーワード一覧を参考にするとよいでしょう。
たとえば「気配りやホスピタリティー」なら、今までそういう経験があればそれも自分の強みの一つになります。
以下、リクナビより抜粋
【他人に関わる力】
親しみやすさ / 気配り・ホスピタリティ / チャーム(可愛がられる要素) / 素直さ / 誠実さ / 真面目さ / 約束を守る / 協調性・チームワーク力 / 指導・育成力 / 働きかける力(巻き込み力) / わかりやすく伝える力 / 傾聴力 / プレゼンテーション力 / 理解力 / 調整・交渉力【自分に関わる力】
決められたことをやり抜く力 / 忍耐力 / 継続力 / 粘り強さ / 実行力 / 活動意欲 / 集中力 / ストレス耐性 / 主体性(自分で考え行動できる力) / 挑戦心・チャレンジ精神 / 改善・成長意欲 / 前向き志向 / 学ぶ姿勢 / 度胸・本番に強い / 感情をコントロールする力 / タフさ(精神力) / 使命感・責任感 / 目標指向性・達成意欲 / パッション(情熱) / 探究心 / どんな仕事でも面白みを見つける好奇心 / 変化対応力・柔軟性【課題に対する力】
論理的思考力 / 物事の本質を突き止める力 / 課題発見力 / 企画力 / 計画力 / 想像力 / 提案力 / 分析力 / 広い視点で捉える力 / 正確性 / スピード / PCスキル / 文章作成力 / 計算能力
1つの切り口から深く掘り下げてみる
なかなか自己分析できない場合は一つの切り口から徹底的に深く掘り下げてみるのがおすすめです。
たとえば自分がやりがいを感じる仕事って何でしょうか?
もしあるとしたら、なぜやりがいを感じるのでしょうか?
どうして他の仕事ではなくその仕事ほどやりがいを感じないのでしょうか?
など、なぜを繰り返すことでどんどん自分の深い部分に切り込んでいきます。
あるいは同僚や上司から仕事に関して褒められたことはありませんか?
たとえば何度ダメ出しを食らってもめげずに努力し続けたと褒められたとします。
それはどんな仕事ぶりだったのでしょうか?なぜ他の人はあなたほどできないのでしょうか?
褒められた内容で他にも共通することはないでしょうか?もしかしたらそれがあなたの強みにつながるかもしれません。
転職エージェントを利用する
自分ひとりだけでいくら長時間考えてもなかなか自己分析が進まないことがあります。
そういう場合に活用できるのが転職エージェントです。
自分の職歴や人生経験を振り返るとなると家族や知り合いに見てもらうのは少々気恥ずかしかったりします。
そういう時こそ第三者の客観的な視点はとても大切です。
転職のプロの目線でアドバイスや気づいたことを指摘してもらえるだけでも登録するメリットはあるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?なぜ自己分析する必要があるのか、そしてどうやって自己分析すればいいのか、自己分析ができないときのヒントなどを紹介してきました。
転職は人生の一大イベントといってもいいくらい人生の分岐点になります。
未知の分野の業界に転職を考えるなら、なおさら自分の強みを理解していないと転職することができません。
転職を考えている方はまずはしっかり自己分析してみて強みを理解してから転職の方向性を考えるといいでしょう。
ちなみに転職後のキャリアプランを考えるなら、自分ひとりで決めるよりも転職エージェントに相談に乗ってもらう方が確実なので登録しておくといいですよ。