准看護師の特徴とは。正看護師との違い

准看護師の特徴とは。正看護師との違い

 

一般的に呼ばれている看護師は2つの資格が存在し「看護師」と「准看護師」があります。
「看護師」は准看護師と区別するために俗に正看護師と呼ばれます。
では、准看護師は正看護師とどう違うのでしょうか?
ここでは准看護師の特徴を紹介したいと思います。

 

准看護師とは?

まずは法律の「保健師助産師看護師法」から抜粋したいと思います。

 

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【看護師の定義】
第五条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

 

【准看護師の定義】
第六条 この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。
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准看護師の免許の発行は都道府県が行いますが、全国どこででも働くことができます。
仕事内容は正看護師と同じですが、「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」という点が異なっています。
つまり自らの判断で看護業務をすることはできません。

 

看護師の人数ですが、
正看護師は114万9397人、准看護師は32万3111人と准看護師の方が比較的少なくなっております。
※2016年の時点の人数

 

 

准看護師のメリットとは?

 

1.働きながら2年で資格を取ることができる
准看護師は2年間、准看護師学校養成所に通い、試験に合格することで資格を取得できます。
養成所も全日制と半日制があり、働きながら授業を受けられるようになっています。
看護助手として働きながらであったり、人生を見つめ直して30歳を過ぎてから挑戦する方もいます。
できるだけ早く看護職に付きたい方は、准看護師がおすすめです。

 

2.受験回数が多く合格率も高い
2月に行われる受験ですが、地域が6ブロックに別れており、それぞれ試験日が異なっています。
そのため都道府県をまたがって複数回の受験が可能です。
ただ、2021年2月に行われる試験では同一の日に変更される予定です。
要望により将来的には別日になる可能性がありますが、注意しておきましょう。

 

合格率に関しては約97%と非常に高いです。
しっかり授業を受けて勉強すれば、合格すると考えて良いでしょう。

 

3.就業に困らない
看護師は人手不足のため、准看護師でも重宝されます。
医療施設によっては経験者のみという条件もありますが
就業で困るということは基本的にないと思います。

 

 

准看護師のデメリットとは?

 

1.自らの判断で看護業務ができない
これは法律で決まっているため、経験を積んでいたとしても指示を仰ぐ必要があります。

 

2.管理職になることは難しい
立場上、指示を行う管理職になるのは難しいです。
しかし病院によっては、看護助手の指導をまかされるなどのポジションを用意されている場合があります。

 

3.正看護師に比べると知識と技術が足りない
正看護師と准看護師では教育内容が異なりますが、業務としては基本的に同じことを行います。
そのため、正看護師よりも現場で日々勉強しながら、経験を積んでいく必要があります。

 

 

准看護師のキャリアアップ

准看護師がキャリアップをするなら、まずは正看護師の資格を取るのが近道です。

 

方法としては2つあり

 

1.全日制または定時制の看護師養成校(最終学歴が中卒の場合は「実務経験3年以上」)
2.実務経験7年以上で、通信制の看護師養成校

 

のどちらかで教育課程を終了し、国家試験に合格すれば正看護師として働くことができます。

 

教育制度や准看護師へのサポートの整った病院もたくさんありますので、
病院選びの参考にするのが良いと思います。

 

正看護師になることで、主任や看護師長などの管理職への道が開かれます。